|
|
芥川はやはり、旧仮名遣いで読みたい。 私自身、芥川龍之介のような優れた短編を書きたいと願っている。 短編はストーリーで惹き付ける長編と違い、一語々々に籠められた魂というか、エネルギーが非常に濃い。とくに、芥川の作品に籠められた「想い」は尋常ではない。書き写してみるとよく分かるが、その並外れた天才の、剃刀の刃の上を歩くような研ぎ澄まされた集中力と感性の鋭さにはまったく、敬服する。 中でも、遺書のような「或阿呆の一生」の神業は異常である。 ぜひ、当時のままの旧仮名、旧活字の復刻版で堪能したい。 岩波書店 \7600
|
|
|
|
|